反面教師

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わたしは接客業が大好きですし最低限失礼のない応対が身についている自負もありますが、それはある意味母のおかげでもあります。
いや、全力で反面教師でしたが。


母はわたしが小学校中学年くらいの頃からゴルフ場につとめていました。
と言ってもキャディさんやハウス勤務ではなくコース売店。
いまなら自動販売機でも置いておけば用が済んでしまいそうですが、それも時代ですな。


母は良くも悪くもほんとうに無邪気。
ただでさえ雑で無頓着な性質に上乗せして「モノを知らない」となると本当に無敵です。


母の無敵ぶり抜粋

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ヘタクソな客があさっての方向に球を打ちました。
キャディさんは「ファー!」と言ってからお客さんと一緒に次に進もうとしましたが、あろうことか母がその背中にしれっと


「お客さん、そっちじゃないですよ?こんなにわかりやすいのに…なんでそんなほうに打つかなあ?ほらもっとまっすぐ…」


キャディさんが慌てて母の口を塞いだそうですが、とんでもないな本当に。
好きで打ってんじゃねえっての。いっぺん打ってみろっての。
知らないって本当に怖い…


ゴルフ場といえば有名人もたくさんいらっしゃいますが、母はあまりテレビを見ないのでそういう方の顔も名前も知りません。
某有名女優○×さんが来たときなんか


「あらーあなたテレビで見るような顔してるわね、ほらあの○×さんだっけ?似てるわね~!言われない?」


ご本人が来るという想像ができないのでしょうかこの人はホントに。


そういう母の振る舞いを反面教師として見て育ったので他人の顔色を見ることにかけては一丁前になれたと自分では思っていますが。
蛙の子は蛙、天然の部分はしっかり受け継いでしまっているので、いずれ強烈なボロを出す日もそう遠くない気もします。
ホンットに気をつけないとな!

 

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