【リーダーの条件】隊長、モチベーションがあがりません!【責任感と責任者】

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今日はたぶんさらに無駄に長いです。適当に流し読み推奨。

 

リーダーの資質やらチームの有りかたやらってことを書こうと思ったらまた過去ログからそこらへん関係を発掘した。載せる3本は5、6年前のもの。

でも探してた肝心のやつはついに見つからなかった…。

 

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『アナタがいないとダメなのよ』ってのは、プライベートではそれほど問題ないが、企業とか組織としてはNGだよな。

そりゃ、必要な人間ってのはどこにだってもちろんいて。

できる人、頼りになる人、軸になる人、がいるからいろいろうまく回っていくものだ。

 

とはいえ据付ロボでもない限り、人間はいつ突然離脱せねばならない事態になるかわからない。

ってなこと当然のようにわかっているから、普通は後進の育成を同時進行で進めていくわけでさ。

 

緊急時に、通常時の10割までいかなくても7~8割の能力は出せるように体制を整えておく。

そうしておけば、万が一アナタがいなくても大丈夫、いや大丈夫にしてみせるから安心してよ、と快く離脱する人を送り出せることになる。

こうしたシステムが整っている組織は環境がよいと言えるだろう。

 

こういうときって(意外と触れられることは少ない気がするんだが)、離脱する側の心境って実はけっこう複雑だ。

「アナタがいなくても大丈夫」ってのは、自分の育ててきた後進たちの頼もしい成長ぶりが嬉しい一方で、「もう自分は必要ない」とも取れるから。

いざ帰れますので帰りますってときには自分の居場所なんてないんじゃないか。

ここらへんが女性の社会進出のムズカシイ部分なんだろうね(おお、なんか社会的)。

 

余人をもって代え難し。

離脱する側はそう言われるのは嬉しいが、見送る側は歯を食いしばっても言ってはならない台詞なわけか。

 

もちろん、自分の旗立てて生きてる人たちは代わりなんていやしない。

個人で開業してる人、企業や組織のてっぺんあたりにいる人。

 

彼らに求められるのは人柄?技術?才能?

いやいや、何をおいてもとにかくタフさ。

スペアがないんだから、長期使用によく耐え故障しないタフなマシンじゃないとね。

 

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複数人数で共同で何かを作業していると、「誰かがやってくれる」って意識がある。

連帯責任という名の丸投げ。責任は自分ひとりが取るわけじゃない、場合の無責任さ。

そこそこにがんばっていけばいい。万一ダメだったとしても、俺のわたしのせいじゃない、もともと無理だったんだよ、という言い訳。

 

 

そのために、要は責任をとるために責任者と名前のついた人が存在しているはずなのだが、この責任者自らすら責任感が希薄な場合も少なくない。

もちろん実損害を直で蒙ることがない、場合に限るが。

 

てっぺんのてっぺんにいる人や自営業の人にはそんな感覚あり得ない。

責任云々以前にシビアに死活問題だ。

 

サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだってのはこういう感覚の有無なんだろうなと思う。自営とかの人は失敗したら首でもくくろうかという、のるかそるかで暮らしてるわけだからさ。

 

もちろん意識の持ちようは個人によって様々だし、責任感の強い人にとっちゃどんな仕事だって気楽ではありえないけど。

 

そうしてなにやら世の中はしっかり回っておるわけだが、回ってるってことはたぶんどっかで誰かがスゲーがんばって物理的に無理なことをなんとかし続けてるわけだ。

 

このスゲーがんばる人って責任感がメチャメチャ強い。

俺がわたしがやらなきゃ誰がやるっていつもいつも思ってる。

同胞達が「こりゃダメだ」ってさっさか荷物まとめて沈没船から逃げ出していっても、最後の最後まで船に残って存続に尽力する。

逃げた奴らを悪く言うでもなく、黙々と、誰がケツまくるか!って歯を食いしばって自分に言い聞かせながら自分に課した責任を全うしようとする。

 

こういう人ってたいていはあんまり自分から言わないからわからないけど、結構数多くひっそりと生息している。

すばらしいことだ。

 

だが、じゃあこういう責任感の強い人たちがみーんな責任者になれば世の中万事うまくいくかってーと、これが案外そうでもないんだな、おもしろいことに。

 

責任感の強い人って、ほぼイコールでストイックだ。自分が当たり前にやれることは他人もできるだろうと思ってしまう。誰よりもがんばるから、姿を見てるだけで下の人間にはプレッシャーがかかる。

あの人があんなにがんばってるんだから俺らもやんなきゃマズくねえ?

 

言うまでもなく基本的にはいい影響なのだが、残念ながら世の中前向き前のめりに生きてる人ばかりじゃない。テキトーに肩の力抜いて、そこそこラクしながらおもしろおかしく暮らせりゃそれでいいや、って人も結構おる。

 

そういう人にとって「責任感の強い責任者」はあまりにも重く息苦しい存在だ。

 

ちゃらんぽらんとまではいかないが、責任者はそこそこの責任感でいいし、能力が格別高くある必要もない。

なまじ責任感の強すぎる責任者はなにもかも全部自分でやろうとして無茶をし過ぎる。

ほどほどで充分。

 

ただ、いざというときの潔い覚悟だけ持っててくれればそれでいい。

 

どんと構えてできる部下に実際の指揮を取らせ、責任は俺が取るから思いっきりやってこいや!と言えるだけでいい。

信頼された部下は感激して能力以上に働くだろう。

 

戦国時代やらの主従と構図としてはなにも変わらない。理想の責任者は理想の主君。

 

会社やら組織やらに所属している人もしていない人も、自分の人生だけは自分の責任でやっていかなきゃいけないのは言うまでもなく。

責任感とアバウトさを上手に天秤にのせて暮らしていくのもなかなかに難儀なことですな。

 

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たとえば10人1チームでタスクに取り組むとき、一番にしなきゃいけないのはリーダー決め。

次にタスク内容に沿ってたとえば2工程に振り分け、チーム内の戦力を割り振りする、のだが。

 

2チームに分かれる場合はそれぞれのチームでリーダーが必要。

だから「サブリーダー」とか「副部長」とかの名称が必要なんだな、って最近わかった阿呆ぶりなんだけどさ。

 

指揮系統をはっきりさせ、絶対権力者がいればなお良。

さらに、それぞれのチームリーダーは工程内の頭数に入ってはいけない。

リーダーとは名ばかりの遊軍であるべきだ。

 

問題発生時の対応はもちろん工程を妨げるようなつまらない雑用なども一手に引き受ける。

そうすれば残りの4人がスムーズに作業できる。

 

どんなチームでもそうだが「全員が一丸となって」ってのは、みんなで1個のボールに群がれって話じゃない。

全体が見渡せる人がいて、ボールが外に出てっちゃったときにいつでも拾いに行ける人がいて、ようやくチームがチームとして機能するわけで。

 

リーダー気質の人は前線が好きだったりすることもあって真っ先にボールに群がって行っちゃうこともしばしばあるが、チームとして稼働するには言わずもがな各ポジションの役割を果たすことのほうが重要なときってあるんだよな。

 

遊軍、遊撃隊ってのは集団にとって絶対必要なポジションなんだが、世間のソレに対する理解って案外低い気がする。

 

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先週くらいに書いたこれも多少関連してるかね。

 

www.hampemtarutaru.com

 

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先日ちょっと触れたが最近おつとめ先のお店に対して愛情が薄れている。

 

 

www.hampemtarutaru.com

 

チームのメンツと励まし合ってモチベーションを上げていければいいのだが、ウチの店はチームメイトたちのバランスがいまいち。

 

現場の隊長は一見「ワッショイ、テンション上げていきましょう!」みたいなタイプに見える。

でもテンションとモチベーションは違うんだ。

 

www.motivation-up.com

 

最前線で戦う部隊を率いる人に必要なのは「人心掌握術」。

部下に愛され尊敬され、まっさきに踊り込んで行ったときに「あのひとを死なせるな!」って言われる人じゃないとね。

 

 

…え、わたし?

一生一兵卒でいいです。一兵卒がいいです。

 

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